【書評】なぜ、あなたの仕事は終わらないのか

書評:なぜ、あなたの仕事は終わらないのか

「なぜ、あなたの仕事は終わらないのか〜スピードは最強の武器である」。このタイトルに惹かれて読んでみました。

私も仕事のできる人の共通点はスピードだと思っており、自分もスピードは常に意識しています。

「スピードは最強の武器である」の一文に激しく共感しました。

目次

著者のプロフィール

著者の中島聡さんは、microsoftでWindows95の基本設計を担当した伝説のプログラマーです。

今ではお馴染みの「右クリック」や「ドラッグ&ドロップ」を現在の形にした方です。レジェンドですね。

本書では中島さんの時間術・仕事術が、これまでの経験と合わせて紹介されています。

特に、マイクロソフト時代のビル・ゲイツとの逸話は大変興味深かったです。

時間を制する者が世界を制する

人の能力がいきなり向上するようなことはありません。ならば時間の使い方を徹底的に突き詰めるしかない。すなわち、時間を制する者が世界を制している。  私はこれが、世界で成果を上げ続けている人たちの真実の姿だと思っています。

著者はその具体例として、時間術を極めて世界一の大金持ちになったビル・ゲイツの逸話を紹介しています。

効率化を徹底したビル・ゲイツ

  • 説明スキルにムラがあるので社員から直接説明は聞かない。説明専門の社員を通して聞く。
  • プレゼン会議で発表はさせない。資料は前もって読み、当日は質疑応答のみ。
  • 決断は迅速。Windows95の開発プロジェクトの選択は3分で判断。4年開発したプロジェクトを中止し400人のプロジェクトメンバーを解散。

仕事が遅れた人がする言い訳を世界一嫌う

たとえばあるパーティーがあるときに、ビル・ゲイツがあなたに花を用意してほしいと頼んだとします。あなたは花屋に電話をし、パーティー会場に花束を届けるように注文します。しかしパーティー当日、花屋から、雪のせいで配達が遅れるという電話が来ます。あなたは花が遅れるという旨をビル・ゲイツに伝えます。  こういうとき、彼は尋常じゃないほど怒ります。

あなたが命じられた任務はパーティーに花を用意することであり、花屋に注文をすることではありません。注文をするだけなら誰にでもできます。あなたは花を用意するために雇われているのです。であれば、いかなる理由があっても花を用意することができなかったのは100%あなたの怠慢であり、責任を負うべきだというのです。

あなたの任務は花を用意することです。花さえ用意できれば、パーティー会場の裏で昼寝をしていてもいいのです。だからこそ花は絶対に用意しなければならない。花屋に注文をすることは任務の一部でしかありません。言い訳をする人はそこを勘違いしています。

これにはハッとさせられました。結果が全てだと言われればそれまでですが、色々手を尽くしましたと言い訳したくなっちゃいますよね。

何が任務(目的)で、何が手段なのか?そこを勘違いしないことが大切ですね。

ロケットスタート時間術

最初の2割の期間で8割終わらせる(2:8の法則)

  • 仕事が終わらない原因は締め切り間際のラストスパート
  • 10日でやるべき仕事なら、最初の2日で8割終わらせる。(ロケットスタート)
  • どんな仕事も必ずやり直しになるので、まず最速でプロトタイプを作り、残りの時間で完成させていく
  • 時間に余裕のある時に全力疾走し、締め切りが近づいたら流す
  • 全力で2割の期間を使って「ほぼ完成(8割完成)」できなければ、締め切りに間に合わないと判断する
  • 1日の流れも同じ。最初の2時間でその日の仕事の8割を終わらせる

手を動かしながら考える

  • 考えてから手を動かすのではなく、手を動かしながら考える
  • 「崖から飛び降りながら飛行機を組み立てる」
  • 知識はやりながら覚えていく

ロケットスタート期間は全集中

  • メールやSNSなど全てシャットアウト。「界王拳」をイメージして全集中。
  • マルチタスクをやめる。
  • 仮眠を取る。18分の昼寝は夜の2時間の睡眠に匹敵する回復力がある。

その他気になった点

  • 昼寝をうまく使うと夜の睡眠は5時間半で十分
  • 集中力を高めるには朝方に切替えるのが効果的
  • いいアイデアとは新しい何かではなく、すでにあるものの組み合わせや応用
  • 文章を書く一番のメリットは、頭の中の考えを整理整頓する習慣がついたこと

感想

半分自伝的な内容でもあり、ワクワクしながら読めました。

著者ほど徹底した時間管理は難しそうですが、取り入れられることは多そうです。

その徹底度合いはすごいですが、そもそも言っていること自体は珍しいことではなく、仕事術・時間術系の本でもよく出てくる内容です。

「マルチタスクはダメ」とか「まずは全体像を描く」とか「手段と目的を分ける」とか。

それだけ、みんな実践できていないことなのでしょうね。

私も何のためかよく分からない作業や手段が目的と化している仕事をついつい流してやってしまいます。

メールが来たらすぐ読んじゃうしマルチタスクもしまくりです。

そういったところを一つずつ改善していく気にさせてくれる本でした。

今後のTODO

  • 「2割の期間で8割完成」の実践
  • 昼寝取ってみる?(会社では難しいか…)
  • 自分の考えの整理のためにブログを書く
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